エステサロンで働き始めて20年以上。
昔は、今ほど運動やセルフケアが身近ではなく、
「自分ではなかなかできないから、エステに来ました」
というお客様も多くいらっしゃいました。
でも、この10年ほどでずいぶん変わったように感じます。
YouTubeを見れば、自宅でストレッチやセルフマッサージができる。
SNSを開けば、体の整え方や美容・健康についての情報もたくさん見つかる。
ジムやヨガ、ピラティスなど、日頃から自分の体を整える習慣を持つ方も増えました。
そんな変化を見ながら、私は一時期、
「自分でケアできる人が増えたら、マッサージサロンに通う人は少なくなるのかな?」
と思ったことがあります。
でも、実際は少し違いました。
当サロンには、ジムやヨガなどに定期的に通い、ご自宅でもストレッチやセルフマッサージをしているお客様がたくさんいらっしゃいます。
むしろ、ご自身の体への意識が高い方ほど、セルフケアだけで終わらせず、定期的にサロンも上手に活用されているように感じます。
それはなぜなのでしょうか。
自分の体だからこそ、気づきにくいことがあります
肩がつらければ肩を揉む。
脚がむくめば脚をマッサージする。
自分でケアするときは、どうしても「自分が気になっているところ」が中心になります。
もちろん、それも大切なケアです。
でも、実際に全身に触れていくと、
「肩より背中の方が張っていますね」
「意外と腕も疲れていますね」
「ここ、触られると結構痛いですね」
など、ご本人が気づいていなかった場所に負担が出ていることがあります。
「そこは全然気にしていませんでした」
「自分では疲れていると思ってなかったです」
と言われることも珍しくありません。
自分の体なのに、自分では分からない。
これは決して不思議なことではありません。
毎日その体で生活しているからこそ、少しずつ起きた変化には気づきにくいこともあるからです。
一般的なセルフケアが、自分に合うとは限りません
YouTubeやSNSには、
「肩こりにはこのストレッチ」
「むくみにはここを流す」
「疲労回復にはこれ」
といった情報がたくさんあります。
とても便利ですし、私もセルフケアはぜひ取り入れてほしいと思っています。
ただ、その情報はあくまで多くの人に向けたもの。
同じ「肩がつらい」というお悩みでも、生活習慣や体の使い方、疲れている場所は一人ひとり違います。
だからこそ、ときどき人の手で全身をみてもらうことで、
「今の私はここが疲れているんだ」
「ここもケアした方がいいんだ」
と、自分の体を知るきっかけになります。
サロンは「何もしていない人が行く場所」ではありません
ジムに行く。
ヨガをする。
ウォーキングをする。
家でストレッチやセルフマッサージをする。
どれも、とても良い習慣です。
そして、サロンで体を整えることも、その中のひとつ。
どちらか一方ではなく、
自分でできることは自分で。
自分では分かりにくいところは、ときどきプロの手を借りる。
そんな使い分けがあっていいと思います。
実際、当サロンでも施術をしながら、
「ここが張っていますね」
「最近こんな姿勢が増えていませんか?」
「お家ではここを少し動かしてみてください」
など、その日の体に合わせてお話しすることがあります。
施術を受けて楽になることだけが、サロンを利用するメリットではありません。
自分では気づかなかった体の状態を知り、これから自分でどうケアしていけばいいのかを知る。
そんな「自分の体を知るための時間」として、サロンを活用するのもひとつの方法です。
セルフケアを続けているのに、いつも同じところがつらくなる。
運動をしているのに、なかなか疲れが抜けない。
自分ではどこをケアしたらいいのか分からない。
そんなときは、一度誰かの手を借りて、自分の体を見てもらう。
本当に自分の体を大切にしたい人にこそ、そんな選択肢も知っていただけたらと思っています。


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